
春の養生と薬膳
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鳥取でアトピー性皮膚炎など皮膚トラブルを薬食同源、漢方のお薬、スキンケアで根本的な改善のお手伝いをしているイヌイ薬局の乾 康彦(いぬい やすひこ)です。
2025年の二十四節気の 清明(せいめい)は4月4日に迎えます。期間でいうと4月4日~4月19日です。
清明は清浄明潔の略だそうで、春の生きとし生ける物が育ち始める清々しい様子を表しているそうです。そして、この時期は生命だけではなく「こころざし」も芽生える時期なので、生きとし生ける物の生長に必要なものを奪うことなく与え続けるとすべての「こころざし」が叶うとも言われています。
今日は春の養生についてのお話しです。
春の養生は少酸多甘(しょうさんたかん)
冬から春にかけて植物の多くは、根に集中させた養分から勢いよく芽を出し、茎、葉を成長させます。葉の養生食としては、その生長点に当たる葉、茎を食するものが多く、その茎、葉は、中医学の臓腑でいう「肝の高ぶり」を抑えます。
中医学で言われる 「肝」とは、感情と身体とのバランス調整に関係する機能系統です。現代医学で言えば、「自律神経」と称される症状とも密接に関係しています。 また「肝」が高ぶると、「脾」(主に消化器系統)の機能低下が引き起こされやすく、消化器系統の機能を強くするのも、この時期の大切な養生法です。
「肝」を鎮めるには、独特の芳香がある発散性の強いセリ科の植物がよく利用されます。また「脾」を強くするには、甘味のある食物が適しています。
では、どんな食材でしょう?
春から勢いよく成長する山菜は、いずれも春の養生食になります。
セリ科の植物の芳香は人体の「気」の巡りを改善します。
セリ科の植物群の多くは生薬として利用され、メタボ漢方で有名なナイ〇〇ールなどの処方とされている「防風通聖散」に配合されている発汗作用のある防風(ぼうふう)、腰痛などに効果のある「独歩顆粒」に配合されている手足のしびれに用いる独活(どっかつ)、肝の高ぶりによる気の巡りを改善する「小柴胡湯(しょうさいことう)」に配合される柴胡(さいこ)、当店でも愛用者の多い「婦宝当帰膠」の「血」を補い、血行を改善する当帰(とうき)などがあります。
いずれも、身体のエネルギーである「気」の停滞を解除し、発散させるという共通点があります。
これらは食材としては、独活の食材名=うど、防風の食材名=浜防風などが野菜として販売されています。
香りを失わない程度に軽く湯通して、おひたし、あえ物、天ぷらなどでお召し上がりいただくのがおすすめです。
せり科の植物以外に春の養生としてたけのこと菊の花がおすすめです。たけのこは、筍は周囲の清涼な水分、滋養分を集めて、1日数十cmもの成長を遂げ、日本家屋の床も突き抜けて成長してくる程の成長力があります。この力強い生命力は春の身体にこもった熱を発散させる作用があります。
また中医学の「肝」は目と関係が深いと考えます。花粉症で目がかゆくなるのは、「肝」の高ぶりも一因と考えられ、目の充血などの炎症症状には、菊花茶がおすすめです。菊花は抗炎症作用が強く、皮膚化膿症にも使用されることに多い生薬です。
また中医学では、酸味は肝の働きを強めます。但し、酸味は収斂作用を有しているために摂取しすぎると、春に発散すべきところを抑制してしまいます。
また、酢、梅干し、柑橘系などの酸味は、脾(主に消化器系統)が弱い場合には、胃腸に負担となるので注意が必要です。
また「少酸多甘」(しょうさんたかん)といい、春は酸味の食品を使って肝の機能を助ける食養が基本ですが、この時期は肝気が旺盛になりやすく、「木剋土:もっこくど」(木が土を克してしまう)ので脾胃の消化吸収活動を損ねやすいため、酸(引き締める)の食品は少なめにし、甘(ゆるめる)の食品を積極的に摂って、後天の本といわれる脾胃=胃腸の働きを助ける必要があると考えられています。
また山菜などの苦みが、解熱・消炎・解毒・健胃・便通などのはたらきがあり、新陳代謝が低下する冬の間に体に溜まった余分なものを排泄することができるデトックス効果もありますので、お召し上がりになることをおすすめします。
イヌイでは、「胎菊茶(たいきくちゃ)」という毎年10月の下旬から、立冬前後の11月中旬まで収穫される10月下旬の菊が開く一歩手前の、蕾(つぼみ)のみを摘まれたものは「胎菊」といい、 イヌイ薬局では販売している「真室茶荘 胎菊茶」は杭白菊の最高級のもので、甘い香りを持つのが最大の特徴です。
黄山の貢菊と違ってこの菊花茶は、菊独特の強い香りが少なく、ほのかに甘味の余韻がありくせになる美味しさです。 急須にお湯を注ぐだけで、しっかりとした香りのお茶になります。緑茶とブレンドしていただいても結構です。
お手軽に摂り入れられる「養生茶」としてお試し下さいませ。
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イヌイ薬局宮長店には、国際中医専門員(旧A級国際中医師)、
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